萌絵考察 萌絵はアンバランスだから成り立つ?(詳しくは「続きを読む」をクリック)

考察と言いましても、ほんの数時間考えただけのことでして、深いものではありません。


私は、実を言うと、わりと萌絵は好きでしてpixivも頻繁に見ています。


例えば、2010年ごろ?の「けいおん」の登場は、萌絵において革新的な絵柄だったと、個人的には思っています。とは言え、アニメを見たわけでもなく、ネット上などで絵をみて「すごい線だなぁ」と思ったのですが、このあたりは、萌絵に詳しい方に聞いてみたいところです。



さて、私は普段、全く萌絵を描かないのですが、ある時、ふと「描いてみよう」と思い立ちまして、ラクガキ程度ですが、いろんな萌絵を参考に描いてみたのです。


その時、描きながら思ったことを以下にまとめてみようと思います。





まず、はじめに萌絵といっても、一体どこからが『萌え』であるかは難しい問題です。


日本の漫画は「キャラが命」と言われる通り、登場人物には個性という意味でのcharacterはもちろん、外見にまで、極端な特徴が付けられています。


いつしか様式として『記号化した漫画絵』が確立し、今日に至るまで日本の漫画のほとんどのキャラクターは「記号」で描かれています。



「記号化した漫画絵」とは何か、ということを簡単に説明します。以下の顔文字をご覧ください。


( ´_ゝ‘)


これも記号です。この記号から、私たちは”顔”だと認識できます。


漫画の絵も、同様に”記号”であるわけです。


デフォルメ(特徴の強調、省略)と言い換えることもできましょう。



人形のような「大きな瞳」や「ちょこんとした小さな鼻」のように、強調、あるいは省略された”記号”は時を追うごとに進化を続け、今日、私たちが目にする漫画の絵になっているわけです。






さて、話を萌絵に戻しますが、一体何をもって「萌絵」なのか?


時代の流れや、萌絵の中にも様々な方向がありますが「当記事上での萌絵」のポイント(記号)をいくつか挙げてみようと思います。


・身体に対して大きめの「頭部」

・顔の大部分を占める大きな「目」(と、もはや模様のようなキラキラした瞳)

・"点"のような小さな「鼻」(※"点"は、鼻のどの部分か?という問題については、今回は触れません)

・小さい口(ほとんど歯は描かれない)


ざっとこんなところでしょうか。


もちろん、例外は多分にありますが、今回の記事においては、大方このような解釈で話をすすめさせていただきます。



とは言ったものの、参考画像もなしに話を進めるわけにもいきませんので、私が描いた萌絵をみながら進めていきます。


以下、当記事では下の画像を用いて話をすすめます。

(目のサイズは、好みの問題で小さくしました。目の縦幅を画像のものよりも二倍ほど大きくした萌絵もあります)


上で挙げたポイントの通り、この絵は、

・「大きい目」(萌絵の中では小さい?かも)

・「点のような小さな鼻(私が描いた絵では『点』ではありませんが、汗)」

・「小さい口」です。


(身体を描いていないので頭部の大きさについては、無視します)

また「耳」についても、描く人によって大きさが違うところですので、今回は無視します。




さて、この絵の『鼻』に注目してください。


この小さな鼻。


この鼻を持つ顔は、本来どのくらいの大きさになるでしょうか?


「この萌絵と同じサイズの鼻を持つ”萌絵でない顔"」を以下に描いてみます。


どうでしょうか?


本来、バランス的には、赤で描いた顔のサイズの鼻なのです。


同様に「口」もまた、赤で描いた顔のものと、大体同じサイズです。


つまり、この萌絵の「鼻」と「口」は、頭との比率で考えると、異常に小さいものを持っているわけです。



では「目はどうなのか?」といいますと、私が描いた萌絵については、目と頭のバランスは大体合っていますが、ほとんどの萌絵では、目と頭のバランスも合わないものが多いはずです。


紛らわしくなってきましたので、下に描きます。。すいません、、汗

 

 


ざっくりとですが、一般的な萌絵の顔を描いてみました。

 

・顔の大部分を占める大きな「目」

 

・「点」の鼻

 

この頭に対して、この目の大きさは、バランス的におかしいです。


要するに萌絵というのは、明らかにサイズの違うパーツのみ合わせで成り立っているのです。


アンバランスでも成り立つ「かわいい」。


この条件が成り立つのは『幼児』だと思います。



言わずもがな萌絵とは美少女のことで、結局『幼さの可愛さ』だと私は考えています。


上に示した萌絵のポイントは、幼児の特徴と言い換えることもできるかと思います。


幼児の顔に、身体は小学生(この辺ならバランス的にもつり合いそうですが・・)、中、高、大学生、場合によっては大人の身体(しかもあまり記号的でない)でも通用してしまうのが萌絵の不思議なところなのです。





つまり萌絵を描くためには、アンバランスでなければならない、ということです。


(例外もありますが、便宜上、分かりやすく言うと)頭部(顔も含む)は、幼児なわけです。


例外もありますが、便宜上、分かりやすく言うと)萌絵の場合、年齢を区別するのは、身体の描き方になっているわけです。



例えば、萌絵で大人を描く場合は、「幼児の頭部に大人の身体」で表現されます。


結局、子供を描いているうちはバランス的にはあうのですが、年齢をあげていくほど、アンバランスとのせめぎあいになります。


アンバランスで成り立つ「かわいい」、そこにはアンバランスとは言いながらも「かわいい」のバランスがあるのです。そこを探していくのが難しいところです。



この日本の萌絵の「かわいい」を成立させたのは、まぎれもなく漫画の記号だからでしょう。


この漫画の記号は、抽象の度合いが深く、読者は想像力によって「かわいい」を成立させているのだろうと私は思います。


漫画の記号が根付いている土壌があるからこそ、成り立ったのではないだろうかと思うのです。


この点で、このニュアンスを嗅ぎ取っている日本の作者・読者の目は肥えているように思います。



これから萌絵はどう進化していくのか?


これを書いていくうちに何となく私には方向性は見えましたが、それはまた別の機会があれば。。。



以上、書き出すとキリがないのでこの辺で締めくくろうと思います。


もちろん、これらは私が深く考えもせず無責任に勢いでまとめたもので、例外はもちろん、間違いも相当あると思います。

 

今まで漠然と感じ取っていた「何か」に少しでも近づけたなら、この記事を描いた甲斐がありそうですが、果たしてどうだろう。


当たり前のことを、つらつら書いただけになったかもしれませんね、、、汗



てか、軽く済ませるはずが、書き出してみるとこんなに長くなってしまった。。。


私の描いた画像があまり参考にならなくなってしまったのは、記事を書きながら「あぁじゃないか? いや、こうじゃないか?」が膨らんでしまったためです、、すいません泣


それでは、また!


 

 

 

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